まみがおか内科 北出です。

 

当院の近隣でも高齢者の方々に対する接種が本格的に進み始めており、その際に患者さんから色々お問い合わせがございます。今までにお受けした質問に対する当院での回答は以下のようになります。

詳細に関しては厚生労働省のリンクをご参照ください

https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/safe/

 

Q1 持病を持っており常用薬がありますが接種しても大丈夫ですか?

A1 常用薬のうち、特に気をつけないといけないのは以下の2種類です。

①免疫を抑える効果のある薬(ステロイド、免疫抑制剤、リウマチなど膠原病のお薬、抗がん剤など)に関しては、場合によってはワクチン接種時期とお薬を飲むタイミングをうまく調整した方が良い場合があります。これらのお薬をお飲みの場合は原則専門医におかかりだと思いますので、必ず専門医の先生に事前確認ください。ワクチンを打つか打たないかに関しては、双方のリスクと利益を考慮した上で、最終的には患者さんが決断される必要がありますが、原則的には免疫力が低下した状態で新型コロナ感染を起こすリスクが大きいのではないかと判断されていますので、現時点では接種に対して前向きな意見が中心です。

②抗凝固薬(血液をサラサラにする、血栓を防止するお薬)に関しては、厚生労働省から指針が出ており、特に事前休薬なく接種可能ですが、接種後2分間は注射部位を指2本でしっかり押さえて血腫ができないように備えてください。ただし、特殊な坑凝固療法(手術を控えて治療を強化している、点滴治療を受けている等)に関しては、主治医の先生に相談しておくことが必要と思われます。

 

Q2 副作用の程度はどのくらいですか?

A2 現在出回っているファイザー製やモデルナ製のワクチンに関しては、以下の副作用があることが報告されています。

①注射部位の痛み、脹れ:注射数時間後〜翌日に出現。全体の60−80%に出現するがほとんどは軽症。1−2日で改善します。

②発熱、頭痛、倦怠感などの感冒様症状:全体の40−50%に出現。2回目の方が症状が強い傾向。ほとんどは1−2日で改善します。解熱鎮痛剤を適宜使用可能です。

③ アナフィラキシーショック(注射30分以内に発生する強いアレルギー反応):100万人あたり37人発症しているとのことですので、3万人に1人の発症頻度になります。接種会場に治療薬が常備してあり、注射後15分(アレルギーの既往がある方は30分)会場で待機の上、万一症状があれば速やかに初期治療が行われるように準備がされています。

 

Q3 副作用に対して解熱鎮痛剤はどのようなものを用いたら良いですか?

A3 ワクチン接種後の痛みやだるさ、発熱に対して解熱鎮痛剤を使用する場合、イブプロフェンやロキソニン、ボルタレンなどの強いお薬を用いると一時的に免疫を押さえてしまう事が懸念されるため、カロナール(アセトアミノフェン)を用いる方が望ましいという意見が散見されます。一方、普段から飲み慣れているのであればイブプロフェンやロキソニンなどを用いてもそれほど大きな影響は無いのではないかという意見もあり、諸説入り混じっている状態です。

政府やアメリカでの公式意見としては、解熱鎮痛剤の種類に関してはあまり強い縛りは無いようです。使い慣れた解熱剤を服用いただいても恐らく大きな支障は無いのではと思われます。一方、普段解熱鎮痛剤を使い慣れていない方や、妊婦の方に関しては、アセトアミノフェンをご使用いただく方が無難では無いかと考えています。

 

Q4 アレルギーの既往がありますが、ワクチンを打っても大丈夫でしょうか?

A4 ワクチンによるアナフィラキシーショックの原因薬剤は、PEG(ポリエチレングリコール)と呼ばれる添加物と言われています。PEGは他の薬剤や化粧品にも広く含まれる添加剤で、もともと油性の薬剤を水に溶けやすくしたり、お薬を飲みやすくするために必要な添加物です。このPEGに対するアレルギーをお持ちの方に関してはワクチン接種ができませんが、その他のアレルギーをお持ちの方に関しては、接種後他の方より長い観察時間(30分)を設けることを前提にワクチン接種を受けていただいて構わないとされています。